バイクの維持費がどれくらいかかるかご存じでしょうか。バイクを買おうか迷っている、買い替えも含めて維持費を見直したい、細かく計算してないので改めて知りたいなど、維持費に関心はあるけれど詳しくは知らないという方も多いでしょう。ここでは何となくしか知らないバイクの維持費について、基本から分かりやすくご説明しましょう。
知っておきたいバイクの維持費の内訳
バイクの維持費の内訳は大きく以下の8つに分けられます。
■軽自動車税
バイクの所有者に課せられる税金です。排気量が多いほど金額は高くなり、250cc超で6,000円です。
■自動車重量税
重量ではなく排気量や新規登録後の年数に応じて課せられる税金。排気量が多く、年数がたつほど高くなり、250cc超の場合、新規登録後12年までは年1,900円、13年以上で年2,300円、18年以上で年2,500円となります。
■自賠責保険
事故でけがをさせた相手への補償のため、法律によって加入が義務付けられています。保険料は国が定めており、どの保険会社で加入しても同じ金額です。
■バイク保険(任意保険)
自分や同乗者のケガ、物損など、自賠責保険の補償の範囲外に適用されます。補償内容、加入者の年齢、事故歴(等級)、排気量、年間走行距離、保険会社などによって金額が変わります。
■車検費用
250cc超からは、2年に1回の車検の対象です。内容や整備工場によって変わりますが、5~10万円程度が相場です。
■ガソリン代
燃料の種類(レギュラー、ハイオク)燃費や走行距離などによって変わります。
■駐車場代
地域差があるほか、屋内と屋外の違い、設備などによって大きく変わります。
■メンテナンス代
オイルやプラグ、フィルター、タイヤなどの消耗品の交換代や不具合の際の修理代などが該当するのです。
排気量によって年間維持費が異なる
原付バイクや中型、大型バイクはその排気量によって区分が変わり、125cc以下、125cc超~250cc以下、250cc超の3通りの排気量区分に分かれます。先に挙げた8つの項目の内、排気量によって金額が変わるのは以下の5項目です(※契約内容により異なる任意保険とバイクの状態により変動するメンテナンス費は比較対象には含めていません)。
■軽自動車税・重量税・自賠責保険・車検費用・ガソリン代
これらの5項目をそれぞれの排気量で算出した年間維持費は以下のとおりです(※前提条件として250cc以上の車検が発生する年で、自賠責保険を車検の有効期間と同じ24か月で契約、ガソリン代130円/ℓ、年間走行距離5,000kmとしています)。
・125cc以下…約7万3,650円
・125cc超~250cc以下…約8万4,770円
・250cc超…約13万6,870円
125cc以下と比較すると、250cc超は倍近い費用がかかることが分かります。もっとも大きな要因は車検費用で、250cc以下は車検がないのに対し、250cc以上は2年に1回最低でも5万円程度は必要となります。車検は法律で定められており、やらないという選択肢はないので、250cc超を検討している方は念頭に置いておきましょう。
バイクの維持費を抑える方法はある?
維持費の相場が分かったところで、次は維持費を抑えるためのポイントを5つご紹介します。
■自賠責保険はなるべく長期で加入する
自賠責保険の保険料は法律で定められていますが、長期で加入したほうが割安になります。ちなみに保険料は非課税取引の対象の為消費税はかかりません。たとえば125cc~250ccのバイク(軽2輪)を例に挙げると、12か月契約で7,540円、60か月契約の場合は1万6,220円となり、1年あたり4,296円とかなりお得になります(2021年4月1日以降の契約に適用)。
■任意保険の補償内容、サービスを吟味する
自分自身や同乗者がケガをした際の治療費や、対バイクや車などの物損事故の補償は自賠責保険の適用対象外のため、任意保険であるバイク保険に加入しておく必要があります。万が一事故を起こした場合、バイク保険に加入していないと莫大な出費となるので、入っておくべきですが、おそらく使わないであろう補償やサービスのために保険料が上がることは避けたいものです。一括比較サイトなども活用し、内容をじっくり検討して契約しましょう。
■低燃費走行でガソリン代を節約
ガソリン代は、日々の乗り方次第で削減できる費用です。急発進・急ブレーキを避ける、適切なギアに入れる、エンジンブレーキを活用する、アクセルを一定にする、定期的にメンテナンスをするといった極々基本的なことを実践するだけで燃費がよくなり、バイクにも負担がかかりません。
■必要なメンテナンスは惜しまない
オイルやプラグ、タイヤやブレーキパッドの交換など、長くバイクに乗っているとメンテナンスの必要な箇所が出てきます。費用を抑えたいところですが、メンテナンス代を惜しんでコンディションの悪い状態で走り続けると、結果的に更なる不具合につながります。そうなると修理代が増えるだけでなくバイクの劣化が早まることになるので、信頼できるプロの意見を聞くなどして、適切なタイミングでのメンテナンスを心がけましょう。
■屋内の駐車場を選ぶ
バイクの劣化によるメンテナンス費用の抑制のためには屋内の駐車場がおすすめです。屋内だと、豪雨や強風、日照りなどの天候による劣化やいたずら、盗難の心配もありません。
ここでは基本的なバイクの維持費の内容と、維持費を抑える方法についてご説明しました。「バイクを所有することで想像以上に出費がかさみ生活が苦しくなった」ということにならないよう、維持費についてもしっかりと計画を立てて、快適なバイクライフをお楽しみください。
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