バイクの冬季保管方法とは?寒さに負けない大切なケアについて解説

公開日:2024/01/15 最終更新日:2023/11/20

バイクは、外気温や天気の影響を強く受ける乗り物です。なかでも冬は、寒すぎて乗る機会が減ってしまうことも事実です。さらに雪国では、物理的に全く乗れないということもあります。ここでは、バイクを冬季保管する方法について解説します。これを適正に行えば、オンシーズンにスムーズに走り出すことができます。

寒さからバイクを守る!冬季保管方法の基本

バイクを寒さから守るための方法は、いくつかあります。順を追って説明しますので、ご参考にしてください。

可能なら室内保管を

住宅事情にもよりますが、できれば雨雪を完全にシャットアウトできる車庫や物置で保管するのがベストです。理由は、雨や雪、ほこりなどでバイクが汚れるのを防げるからです。特に寒冷な地域で外に保管すると、吹雪がバイク車体のあちこちまで吹き込み、あとになって溶けて車体を錆びさせることがあります。

バイクカバーをかける

数か月におよぶ保管期間を経ると、ほこりはたまるものです。ほこりを放置するのは見た目にもよくありませんし、スピードメーターなどの故障の原因にもなります。

保管前に洗車する

走行後のバイクは、排気ガスやほこりで汚れています。オフロードバイクなら、オフロードを走ったときの泥や砂が車体の下などにこびりついていることがあります。オンロードバイクも同様に、汚れや虫の死骸は錆や腐食の原因になりかねません

錆や腐食を防ぐため、冬季保管前にバイクを洗車し、水分をよくふき取って保管しましょう。ワックスまでかけておくとベストです。

ガソリンは満タンにする

ほとんどのバイクのガソリンタンクはスチール(鉄)製です。鉄は錆びるという欠点があり、バイクのタンクも例外ではありません。タンク内部には防錆剤が塗られていますが、完全ではありません。

そのため、保管前にガソリンを満タンにしておきましょう。そうすることでタンク内の空気を最小限にすることができ、空気中の水分で錆びる可能性を最小限に抑えることができます。燃料コックがある場合は、必ずオフにします。

バッテリーは外す

バッテリーは、バイクを走らせなくても少しずつ放電しています。冬の間つないだままにしておいて、春になって走ろうと思ったらバッテリーがあがっていたということも。

それを防ぐために、バッテリーは車体から外し、室内で保管しましょう。バッテリーが寒さに弱い欠点もこれで防止することができますし、盗難防止にも役立ちます。

バイクの冬季保管方法のポイント

バイクを冬季保管するうえでのポイントは、錆びさせないことと、メインスタンドを立てて保管することです。

錆びさせない

バイクの錆びやすい箇所はいくつかあり、ガソリンタンク、チェーン、メッキパーツなどです。そのためにはまず洗車をしておき、ガソリンは満タン、チェーンオイルは塗っておきましょう。メッキパーツはていねいに洗車したあとでワックスを塗っておきます。

メインスタンドを立てて保管する

数か月間の保管で、サイドスタンドで駐車しておくのはよくありません。理由は、タイヤが変形する可能性があること、サスペンションに負担をかけることです。これらを防ぐために、タイヤの空気圧を適正にしたうで、メインスタンドで保管することをおすすめします

メインスタンドがないバイクでは、2週間に1度くらい、バイクを前後に10数センチ程度動かしてタイヤ接地面をずらします

バイクの冬季保管中に気をつけたい注意点

冬季保管中に気をつけたいのは、水分です。バイク外の水分は結露で見えますが、中の結露は見えません。これらの注意点について解説します。

突然の暖かい日は結露に注意

冬季といってもずっと寒いことはなく、まれに暖かい日が訪れます。実はこういう日が、バイクが結露する要注意の日です。暑い日にジュース缶を出すと缶に水滴がつきますが、これと同じことがバイクでも起きます。

理由は、空気が暖かくなっても、バイク内にある液体はすぐ温まらないためです。結露する箇所と原因は、具体的に次のとおりです。

①ガソリンタンク:タンク中のガソリン

②フロントフォーク:フォークオイル

③エンジンのクランクケース:エンジンオイル

結露を見落としている方は多いです。気づかずに放置すると、錆や腐食の原因になります。特にカバーをかけると通気性が悪くなりますから、暖かい日があったら、まめにカバーをめくってこの3箇所が結露していないかチェックします。

結露していたら、速やかにきれいなタオルなどで水分を拭き取りましょう。仕事などでまめにチェックできないときは、カバーをめくって扇風機を当てておくと安心です。

エンジンをかけてはいけない

長期保管すると、エンジンオイルは下に下がってしまいます。そのため1分ぐらいエンジンをかけてみたくなりますが、これは禁物です。理由は、ガソリンが燃焼してできた水分がリンダー内やクランクケース内に残ってしまい、エンジン内部に水分を残してしまいます。例えて言えば、天ぷらを揚げている途中で油の火を止めるようなものです。

まとめ

本記事では、バイクを冬季保管する方法について解説しました。保管する方法は、室内で、カバーをかけること、保管前に洗車し、ガソリンは満タン、バッテリーは外すことです。ポイントは錆びさせないことと、メインスタンドを立てて保管することです。また、見落としがちですが、あとあと影響が大きいのが結露です。結露しやすい日と対策を解説しましたので、バイクの冬季保管のご参考になさってください。

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